睡眠時無呼吸症候群（SAS）とは

眠っているときに何度も呼吸がとまってしまう病気です。
睡眠中に10秒以上の呼吸が止まっていたり、無呼吸の状態が5回以上繰り返される場合は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。ただし寝ている間に症状が現れるため自分ではなかなか気づかない病気です。

睡眠時無呼吸症候群の症状

  • 激しいいびき
  • 睡眠中に何度も目を覚ます
  • 夜間に何度もトイレに行く
  • 夜間の睡眠不足による日中の傾眠（強い眠気）や集中力の低下
  • 倦怠感
  • 朝の口腔乾燥感、朝の頭痛

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群には脳や心臓の病気が原因で起こるタイプ（中枢型）もあると言われていますが、ほとんどは吸気・呼気の通路の上気道が狭いことで起こるタイプ（閉塞型）です。

閉塞型の睡眠時無呼吸症候群の場合は下記が原因と言われています

肥満

睡眠時無呼吸の原因で最も多い原因です。


睡眠体位

上向きで寝ると舌が重力の影響で沈下して気道を狭くなることで起こります。


扁桃肥大

扁桃が大きいことで気道が狭くなります。特に小児の場合には、アデノイド（鼻の奥の扁桃組織）も同時に肥大していると、鼻呼吸も障害され、睡眠時無呼吸を生じやすくなります。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群やいびきの治療は、まず生活習慣の改善を試みます。それでも症状が改善しない場合は、睡眠時に鼻にマスクを当てて一定の圧を加えることで空気を送るCPAP（経鼻的持続陽圧呼吸）療法をおこないます。ご自宅に機器を設置し、月1回通院していただき、使用状況や効果などをチェックしていきます。治療効果が認められた場合は治療を継続していただきます。

こんな方は睡眠時無呼吸症候群かも？

下記の項目のうち、1つでも当てはまることがあれば睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は命にかかわる病気ですので、気になる症状があればどんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

  • ほぼ毎日いびきをかく
  • 寝ている間に呼吸が止まっていると家族などから指摘をされる
  • よく首を絞められたような窒息感で目覚めることがある
  • 夜中に2回以上トイレで起きる
  • 睡眠時間を十分にとっているが体がだるい、頭痛を伴う場合もある
  • 日中に眠気が強く、起きていることが辛く感じることがある
  • 車の運転中や会議中に突然眠くなることがある

睡眠時無呼吸症候群は命にかかわる病気ですので、気になる症状があればどんな些細なことでもお気軽にご相談ください。